EUの利上げスタンスが景気回復の鍵

欧州は財政悪化国の資金繰りと、ECBの利上げスタンスに焦点

欧州も米国も、それぞれに課題を抱えている。まずは欧州だが、ギリシヤやポルトガル、アイルランド、スペインなど財政悪化国の資金繰りの話題が関心を呼んでいる。今後、国債の起債や償還のたびに揺さぶりをかけてくる問題だが。これらの国々が現状のシステムの中で財政赤字を計画通りに削減できるのかが焦点となっている。特に年末にかけてどれだけ赤字を減らせるか注目だ。昨年、計画通りに赤字を削減できたのはスペインのみだった。国内景気の失速で予想を下回った他の国については、新たな削減策を模索する必要がある。欧州は圏内の財政悪化国への警戒心が高まり、要求されるステージも上がっている。ユーロの為替レートの推移にも注目だ。

 

利上げに関していえば、インフレ懸念もあり不可避だろう。おそらく25ベーシスポイントの利上げだが、その程度でインフレを抑制する効果は期待できず、追加利上げが必要だ。ところが周辺国の情勢を考えると、緊縮財政の中で緩和気味のスタンスを維持したい事情もある。インフレ懸念から利上げをしたにも関わらす、途中で打ち止めをすれば、期待インフレ率が上かって実質金利が低下し、ユーロ安要因となる。今後、EOB(欧州中央銀行)がどんなスタンスで利上げを進めていくのか、関心が高まる。